欠陥調査をしていると、とんでもない事例にあたります。(面白話ですが、決して笑えません)。
この話はリフォームの話です。
調査の依頼内容は、「屋根と外壁のリフォームをおこなったが、屋根より外壁の方が飛び出している。このような家は見たことがないが、これで良いものか」というものでした。この状態が想像できますか。
私は、びっくりしました。屋根方が外壁より出ているのが当たり前ですよね。
結果、この家は雨水が外壁の上部から壁内にいくらでも漏れる構造でした。
しかし、話はこれにとどまりません。
この工事は近接した隣の家と同時に行ったもので、見るとこの家の屋根と隣の家の屋根がつながっていました。 理由を聞くと、業者が「建物同士を一体にしたほうが丈夫になるから」と言ったそうです。
あなたは、これが良いか悪いかどちらと考えますか。
これは、屋根を分けるのが面倒であったために業者が手抜きをしたものです。
建物が違えば、強度も揺れ方も全然違います。それを屋根だけ一体にしてしまえば、強風や地震の時などに必ず屋根が壊れます。
とにかくリフォーム専門会社は建築のことを全然知らないという良い例?でした。
纐纈 誠 (東海ネット会員)